占いとは関係ありませんが、この世の法則をうまく表してるお話しです。
「天国と地獄のお話」 ・・・・・
ある男の人が生死の境を彷徨って、無事生き返った時にされた話だそうです。
その男は、とても好奇心が強かったので、あの世の番人に「是非、天国と地獄がどんな所か見せて欲しい」とお願いしました。
すると、その番人は快く2つの部屋を案内してくれました。
一方の部屋には“天国”の看板が、もう一方の部屋には“地獄”の看板が。
扉を開けると、どちらの部屋も、ちょうど食事が始まる時間でした。
でも何故か、どちらの部屋も、全く同じ様子、光景だったのです。
大きなテーブルには、沢山のお皿が並び、いずれのお皿にも、とても美味しそうな食事の数々が盛られているのです。
テーブルの周りには、何万という椅子に座る人の列が。。。
その男は不思議に思い、番人に「素晴らしい環境で、どちらも全く一緒ですね。これは両方天国じゃないのですか?」と尋ねたところ、番人は「これが天国と地獄ですよ。よく見てごらんなさい」と返事しました。
なるほど、男がもう一度よく見てみると、どうも様子が違う。
どちらの部屋にいる人達も、皆、左手を椅子に縛り付けられて、右手には何故か1メートル以上もの長さのある箸が縛り付けられている。
ここまでは、どちらの部屋も同じだ。
でも、天国にいる人達は、皆健康そうで顔色も良く、ニコニコとし、部屋全体が幸せそうな空気に包まれているのに対して、地獄にいる人達は痩せこけ、骨と皮ばかりになっていて顔色も悪く、おまけに殺気立った表情をして、部屋全体が殺伐とした空気に包まれている。
一体、何が違うのか???
しばらくすると、どちらの部屋にも食事開始の合図が鳴り響き、皆が一斉に食事を始めます。
すると。。。
地獄の部屋では、一人一人が必死になって、長い長い箸で料理をつまみ、自分の口に持っていこうとします。
でも勿論、1メートル以上もある長い箸ですから、自分の口に上手く料理を運べるわけがない。
必死になって同じ行動を繰り返しても、美味しそうな料理は次から次へとテーブルや床の上にこぼれ続けます。
そして暫くすると、何故か各々が争いを始めます。
どんなに必死になっても一口も料理を食べられないストレスに加えて、ひょっとすると、自分の目の前にある料理を誰かに取られるのではないか。。。
各々が、必死に長い箸を使って、周りの人を傷つけて妨害しようとします。
それはそれは、あまりにも悲惨でおぞましい光景でした。
そこで男は、隣の天国の部屋に目を移しました。
こちらでは、一人一人がお互いに声を掛け合いながら、長い長い箸でつまんだ美味しそうな料理を、隣の人に食べさせてあげているのです。
お互いがお互いに食べさせてあげているので、食べられない人など一人もいなくて、お互いに、「どうぞ」「ありがとう」と声を交わしながらニコニコと。。。
時が経ち、再び食事終了を告げる合図が鳴り響き。。。
天国の部屋の人々は皆満足して、部屋全体に幸せな空気が。
地獄の部屋の人々は、結局誰も一口の食事をとる事も出来ず、より一層殺伐とした空気が。
男は番人に答えました。
「これが“天国と地獄”の正体だったんですね。よく分かりました、ありがとうございます。」